原付旅完全マニュアル②〜二段階右折〜
はじめに
長距離を走行する原付旅では、幾度となく経験する二段階右折について説明します。
たまに二段階右折必須の場所で、通常の車と同じく右折をしている原付を見かけますが、個人的には、手間を省くよりは絶対に反則金のリスクを回避したほうが良いと思います。
原付はかなり不便な乗り物ではありますが、だからこそ神経をすり減らすくらい集中して、違反や事故のリスクを減らすことを心掛けないといけません。
そういう理由で、50cc原付ユーザーは二段階右折を必ず理解しておく必要があります。
それでは早速参りましょう。
二段階右折とは
二段階右折は、50cc以下の車両に適用される独自のルールです。
簡単にいうと、「3車線以上の道路で右折したい場合は、原則、直進と回れ右の二段階で右折してください」ということです。ようするに、普通の歩行者と同じような動きをすればよいわけです。
下の図が分かりやすいと思います。
二段階右折の流れをさらに詳細に書くと、下記のようになります。
- 右折が近づいてきたら、一番左のレーンを走行。このとき、一番左のレーンが左折専用レーンであろうが、とにかく一番左のレーンを走行する。
- 一番左のレーンが青信号になったら右ウインカーを出し、直進する。このとき、一番左のレーンが左折専用レーンであっても構わず右ウインカーを出す。
- 直進先が左折専用レーンでないことを確認し、回れ右をして停車。停車する位置は、走行中の車や歩行者、自転車の邪魔にならなければどこでもいい。
- 右ウインカーを消す。
- 信号が青になったら発進。
先ほども書きましたが、自分が歩行者になったつもりで横断歩道を直角(「←こんな感じ)になぞるように動けばよいので、動き自体はそこまで難しくないと思います。
しかし、特殊な動きであることには変わりはないので、心理的には常に神経をとがらせておく必要があります。
そこで、右折が近づいてきたとき、私がいつも心の中で実施している流れをまとめてみました。
- 二段階右折禁止の標識がないか確認。標識は基本的に一つしか設置されていないため、見落とさないよう注意する必要があります。(ここでもし、標識があった場合は、右ミラーで横のレーンの車の流れを確認し、焦らず落ち着いて右折レーンに合流しましょう。)
- 二段階右折で直進する先のレーンに左折専用レーンがないか確認。左折専用レーンで待機してしまった場合、左折をする車に巻き込まれる恐れが大いにあるため、目視やgoogl mapの航空写真、ストリートビューで必ず確認しましょう。
- 二段階右折で直進する先の歩道に、どのくらいの歩行者や自転車が信号を待っているかを確認。青信号で横断歩道を渡る歩行者や自転車と近接せざるをえないため、接触を回避するための心構えを持つことを目的としています。
直進先のレーンで待機してしまえば、あとは普通に青信号で発進するだけなので問題ないでしょう。とにかく、右折を開始する前に注意する点が多いところが二段階右折の厄介なところです。
余談
二段階右折用のこんな待機所が道路に明記されているところもあります。
私は兵庫県でよく見かけるのですが、逆に兵庫県以外では見たことがないので、もしかしたら県特有の取り組みかもしれませんね。
直進先が左折レーンか否か確認する必要もありませんし、自信をもって待機できるのでもっと全国に広まってほしいですね。